フクスケ副業調査の最新結果は?届出後に確認したい注意点
副業を正式に届け出ていても、本業の情報持ち出しや競業のリスクを防げるとは限りません。株式会社フクスケの調査では、情報持出経験者の72.1%が正式届出済みで、審査に必要な4項目が揃った申請は管理者回答で3.3%でした。

フクスケの副業調査はいつ実施された?
調査名は「業界横断 副業コンプライアンス調査」で、インターネットを通じて2026年1月15日から24日まで実施されました。対象は全国の20歳以上65歳以下の男女です。事前調査は85,274人、副業者は8,579人、副業制度の管理者は3,763人、副業者への発注者は3,797人が回答しています。設問によって集計対象の人数が異なるため、数値を比べる際は各項目の母数にも注意が必要です。
届出済みなら副業の情報持ち出しは防げる?
調査では、本業の情報を持ち出した経験がある副業者の72.1%が、正式に副業を届け出ていました。情報持出経験者の61.3%は、本業の機密情報を副業で利用したことがあると回答しています。また、副業制度がある企業では、情報持出と競業の両方に該当する層の届出率が85.5%でした。届出が済んでいることだけを、安全性の判断材料にするのは難しいという結果です。
副業申請で確認したい4項目とは?
調査で審査に必要な項目として扱われたのは、副業先での業務内容、提供先の企業名、契約形態、競業・利益相反の有無です。管理者側で競業・利益相反を確認している割合は18.5%で、4項目すべてが揃う申請は管理者回答で3.3%、副業者回答で2.8%にとどまりました。フクスケは、この結果を「届出の有無」ではなく、審査に必要な情報が揃っているかを確かめる課題として示しています。
承認後の変更や競業にはどんな注意点がある?
申請内容と実際の副業にズレがある層では、情報持出率が34.5%でした。ズレがない層の3.4%と比べると10.2倍ですが、この関連は因果関係を示すものではありません。副業先や業務内容が変わったときに再申告されない場合、承認時の情報だけでは状況を把握しにくくなります。また、競業該当者の39.7%は情報持出にも該当していました。調査では、競業関連トラブルの経験者における減給・出勤停止・降格などの重い処分経験率は70.7%とされています。
調査結果を読むとき、何を確認すればいい?
数値はすべて自己申告による集計で、個々の副業の適否や違法性を判定するものではありません。土田道夫教授は、在職中の競業・利益相反を担当者個人の判断にとどめず、全社的な経営・ガバナンスの課題として捉える必要性を指摘しています。結果の全文や図表、専門家コメントはフクスケの特設ページで確認できます。
まとめ
・調査期間は2026年1月15日〜24日。全国の20〜65歳を対象に実施 ・情報持出経験者の72.1%は副業を正式に届出済み ・審査に必要な4項目が揃う申請は、管理者回答で3.3% ・申請と実態のズレ、競業と情報持出の重なりにも注意 ・数値は自己申告に基づき、個別の違法性を示すものではない
編集者コメント
この調査から読み取れるのは、届出制度を設けるだけでは副業リスクの把握に十分でない可能性です。副業を申請する側は必要項目や変更時の再申告方法を確認し、制度を運営する側は情報の確認手順と部門間の連携を見直す材料として、母数や調査上の限界も踏まえて結果を読むとよいでしょう。
よくある質問
フクスケの副業コンプライアンス調査はいつ実施されましたか?
2026年1月15日から24日まで、インターネット定量調査として実施されました。対象は全国の20歳以上65歳以下の男女です。
情報を持ち出した副業者は、届出をしていましたか?
本業の情報を持ち出した経験がある副業者の72.1%が、正式に届け出ていたと回答しています。数値は自己申告に基づく集計です。
副業申請に必要な4項目が揃っていた割合は?
管理者側の回答では3.3%、副業者側の回答では2.8%でした。対象人数はそれぞれ異なり、管理者は2,846人、副業者は3,298人です。