小型水素PEM燃料電池市場、2032年に7億8800万米ドル予測

小型水素PEM燃料電池の世界市場について、2026年から2032年までを対象とした調査レポートが発表されました。市場規模は2025年の8,727万米ドルから2032年には7億8,800万米ドルに伸びる見通しで、ドローンやロボットなどの用途が成長を支えるとされています。

小型水素PEM燃料電池市場、2032年に7億8800万米ドル予測

市場規模は2032年に約9倍へ

調査資料を発表したのは、株式会社マーケットリサーチセンターです。同社による予測では、世界の小型水素PEM燃料電池市場は、2026年から2032年まで年平均37.1%で拡大します。2025年の市場規模は8,727万米ドル、2032年には7億8,800万米ドルに達する見込みです。なお、ここでいう小型水素PEM燃料電池は、一般に出力10kW以下のプロトン交換膜方式のシステムを指し、水素の化学エネルギーを電力へ変換します。低温で動作し、起動が速く、軽量で小型化しやすい点が特徴として挙げられています。

ドローン・AGV・ロボットが需要を牽引

成長を後押しする用途として、ドローン、無人搬送車(AGV)、ロボット、マイクロモビリティ車両、携帯型電源が紹介されています。なかでもドローン・AGV・ロボットは、2025年に市場収益の42.03%を占める予測です。携帯用電源やマイクログリッド、非常用電源、小型車両、ウェアラブル機器も活用先として挙げられました。ゴルフカートなどの軽車両と、二輪車・宅配トラック・三輪車は、2025年の売上構成比こそそれぞれ10.43%、12.40%とされていますが、2032年までに年平均38.9%を上回る成長が見込まれています。

冷却方式や地域、企業動向も調査

製品は空冷式と水冷式に分けて分析されています。空冷は構造の簡潔さや軽さなどが利点とされ、水冷は高い出力密度や長時間の運転が必要な用途に適すると説明されています。空冷式をさらに見ると、2025年にはクローズドカソード方式が市場の57.10%を占める予測です。地域別では中国が生産能力と市場展開で先行し、同年の市場規模は4,637万米ドルと見込まれています。レポートはタイプ、出力、バイポーラプレート、用途、地域ごとの市場を扱うほか、Plug Power、Intelligent Energy、Ballard Power Systemsなどの企業情報や競争状況も収録。上位5社が世界売上高の約49.21%を占めるとしています。

編集者コメント

ドローンやロボットでの採用が市場の大きな割合を担うという予測は、小型燃料電池の用途の広がりを知る手がかりになりそうです。冷却方式や地域、企業別の分析も含まれており、成長予測の背景を複数の切り口から確認できる資料です。

よくある質問

小型水素PEM燃料電池市場はどの程度成長すると予測されていますか?

市場規模は2025年の8,727万米ドルから、2032年には7億8,800万米ドルに拡大する見込みです。2026年から2032年までの年平均成長率は37.1%とされています。

市場の成長を支える主な用途は何ですか?

ドローン、AGV、ロボット、マイクロモビリティ車両、携帯型電源などが挙げられています。ドローン・AGV・ロボットは、2025年の総収益の42.03%を占める予測です。