オハラの光学ガラスがローマン宇宙望遠鏡の観測を支える
株式会社オハラが製造する光学ガラスが、ナンシー・グレイス・ローマン宇宙望遠鏡の2種類の観測装置に採用されました。系外惑星の直接観測を目指す装置や、広い範囲を捉える装置に使われ、宇宙観測を支えます。

宇宙望遠鏡の2装置でガラスが活躍
採用先は、コロナグラフ装置(CGI)の光学系と、広視野観測装置(WFI)の分光システムに搭載されるプリズムです。オハラの耐放射線光学ガラスは、放射線の影響を受ける環境でも透過率がほぼ変わらず、安定した性能を保つとされています。宇宙空間での使用を見据えた素材が、望遠鏡の観測機器に組み込まれました。
恒星の光を抑え、系外惑星を探す
CGIは、明るい恒星の光を遮ることで、その近くにある暗い天体を捉えるための装置です。太陽系外惑星や、惑星が形成される過程にある円盤などの直接観測を目指します。プリズムや検出器、可変形鏡を組み合わせたシステムで、従来型と比べて100倍を超える性能が期待されています。オハラのガラスは、この装置の光学系の一部を担います。
広い視野で銀河や超新星を観測
WFIは、可視光から近赤外線までを対象にする赤外線カメラと分光システムで構成されます。3億画素を備え、ハッブル宇宙望遠鏡の近赤外線カメラと比べて約200倍の視野を持つと説明されています。分光システムのプリズムにオハラの光学ガラスを採用し、天体の光を波長別に分けることで、銀河や超新星の観測を支援します。遠方から届く微弱な赤外線を捉え、宇宙の進化や構造を調べることへの貢献も見込まれています。
打ち上げ後、約150万キロ先の宇宙へ
ローマン宇宙望遠鏡はNASAが開発した次世代の望遠鏡で、主鏡の口径はハッブル宇宙望遠鏡と同じ2.4メートルです。ダークエネルギーやダークマターの解明、系外惑星の調査などを目的とし、数億個の銀河や数千個の超新星を観測する計画です。発表によると、望遠鏡は8月30日に打ち上げられ、約3か月をかけて地球から約150万キロメートル離れた宇宙空間へ向かいます。オハラは過去にも、月探査や望遠鏡、火星探査車などにガラスを提供してきたとしています。
編集者コメント
宇宙望遠鏡の観測性能は、鏡や検出器だけでなく、光を扱う素材によっても支えられています。オハラのガラスが、系外惑星から遠方の銀河まで幅広い対象を調べる装置に使われる点に注目です。
よくある質問
オハラの光学ガラスはどの装置に採用されましたか?
コロナグラフ装置の光学系と、広視野観測装置の分光システムに使われるプリズムに採用されました。前者には耐放射線光学ガラスも用いられています。
ローマン宇宙望遠鏡は何を観測する計画ですか?
ダークエネルギーやダークマターの解明、太陽系外惑星の探索・観測などが主な目的です。数億個の銀河や数千個の超新星を観測する計画も示されています。