Oracle Fusion Claw発表、25の業務向けAIアプリを追加
オラクルは、Fusion Agentic Applicationsの新たな実行基盤「Oracle Fusion Claw」を発表しました。推論を要する計画と、企業向けの決定論的な計算処理を組み合わせ、専門性の高い業務を支援する25のアプリケーションが利用可能になっています。

AIの推論と計算処理を組み合わせる基盤
Fusion Clawは、AIによる推論を使う場面と、決められた手順で大量の計算を行う場面を分けて処理する仕組みです。まず、フロンティア・モデルを用いて分析や計画、状況に応じた調整を行い、その後の実行には決定論的な企業向け計算を活用します。オラクルは、この構成によって複雑で長時間に及ぶ作業や、途中での計画変更にも対応しやすくすると説明しています。推論を必要な工程に限り、規模の大きい処理には効率的な計算方法を使うことで、費用面での利点も見込めるとしています。新基盤を搭載したアプリケーションは、既存のAgentic Applications群を広げる位置づけです。
権限や承認を踏まえ、実行状況も記録
自律的に業務を進める際には、組織が定めた目標や手順、ポリシー、権限、リスクの基準などをまとめた運用上の枠組みが適用されます。各成果の実行では、利用者の識別やデータ、可能な操作などに応じた統制を働かせる設計です。完了後には、適用された権限や根拠、判断、実行内容、結果を追跡できる記録が作られます。また、業務への自動化の適用度は、支援を中心とした形から、委任された権限内での自動実行まで選択できます。人が目標や制約を定めたうえで、どこまで処理を任せるかを調整できる点が特徴です。
会計や人員配置、出荷計画など25種
今回利用可能になった25のアプリケーションには、会計仕訳を照合し、例外の調査や決算準備を支援するものがあります。人員配置の領域では、資格や勤務可能状況、労働規則、費用などの条件を踏まえた計画を作り、状況が変化した場合の見直しにも対応します。出荷統合では、納期や輸送能力、サービス上の約束、コストなどを考慮して案を比較し、権限が与えられた場合には計画を実行できます。営業向けには、顧客テリトリーの構成案を比較し、能力や事業上の制約を考慮した検討を支援するアプリケーションも含まれます。これらはOracle Cloud Infrastructure上で稼働し、GeminiやOpenAIのモデルなどを利用します。今後は対応モデルを増やす予定です。
AIエージェントを作成・管理する仕組みも
新しいアプリケーションは、Oracle AI Agent Studio for Fusion Applicationsを軸とするエコシステムにも組み込まれます。ノーコードとプロコードの機能を使い、オラクルやパートナー、外部の再利用可能なエージェントを活用して、エージェント型アプリケーションを作成・管理できます。可観測性や投資対効果の測定、安全管理の機能も備え、運用状況や価値を把握しながら利用する構想です。Fusion Cloud Applicationsは財務、人事、サプライチェーン・製造、営業、サービス、マーケティングなどを扱うクラウド製品群であり、今回の発表はその業務プロセスを成果につなげる機能の拡張として位置づけられています。
編集者コメント
業務を自動化するだけでなく、権限設定や実行記録、自動化の度合いまで扱う点が今回の発表の注目ポイントです。会計や人員計画など具体的な用途が示されており、AIを企業業務にどう組み込むかを考える材料になりそうです。
よくある質問
Oracle Fusion Clawとは何ですか?
Fusion Agentic Applications向けの実行基盤です。AIによる推論と決定論的な企業向け計算を組み合わせ、複雑な業務の実行を支援します。
どのようなアプリケーションが利用できますか?
発表時点で25の新しいアプリケーションが利用可能です。会計仕訳の確認、人員配置計画、出荷の統合、顧客テリトリーの検討などを支援します。