建設工事のGHG排出量をどう測る?国総研の算定マニュアル案が第三者検証を通過
国総研が作成した、土木分野の建設段階における温室効果ガス排出量の算定マニュアル案について、SuMPOによる第三者検証が完了しました。算定の妥当性と国のガイドラインへの準拠が確認され、今後は関係機関などと実証調査を進め、社会実装を目指します。

建設工事の排出量算定に共通の手法を
2050年のカーボンニュートラルに向け、インフラ分野でもGXの推進が掲げられています。国の戦略では、産業の脱炭素化と競争力の強化に向けて、建設施工に伴う脱炭素化を進める方針が示されています。一方で、工事に使う技術や工法ごとのGHG排出量をどのように算出するかは、統一されていないことが課題でした。排出量を共通の考え方で把握することは、建設分野の脱炭素化に取り組むうえで重要な土台になります。
現場をモデルに試算し、改定案を作成
国総研は令和6年6月に、インフラ分野の建設時を対象とする算定マニュアル案を公表。その後、同案を使って実際の工事現場をモデルとした排出量の試算を行いました。あわせてGHGプロトコルや、環境省・経済産業省による組織の温室効果ガス排出量算定に関する基本ガイドラインなどを確認し、土木分野の建設段階に焦点を当てた改定案をまとめています。今回の資料は、先行する案を現場での試算や関連指針の精査を踏まえて見直したものです。
第三者検証を経て、実証調査へ
改定案は第三者検証機関のSuMPOによる確認を受け、妥当な算定が可能であることと、国のガイドラインに沿っていることが確かめられました。また、物価調査方式の原単位に使う物価情報源についても、情報源を1誌追加したうえで検証を受け、妥当性が確認されています。国総研は今後、経済調査会、建設物価調査会、各地方整備局などと実証調査を行い、社会実装を目指すとしています。マニュアル案や検証の詳細は、国総研のウェブサイトで確認できます。


編集者コメント
算定方法がそろっていないという課題に対し、現場をモデルにした試算と第三者検証を重ねた点が注目されます。今後の実証調査を通じて、建設段階のGHG排出量を把握する仕組みがどのように広がるかが焦点です。
よくある質問
国総研の算定マニュアル案は何を対象にしていますか?
土木分野の建設段階における温室効果ガス排出量の算定を対象としています。工事に使う技術や工法ごとの排出量を共通の考え方で把握することを目指しています。
第三者検証では何が確認されましたか?
SuMPOによる検証で、妥当な算定が可能であることと、国のガイドラインに沿っていることが確認されました。物価調査方式の原単位に使う物価情報源についても、情報源を1誌追加したうえで妥当性が確認されています。